不登校の子どものことで親が疲れたら

不登校のお子さんを持つ親御さんが口をそろえておっしゃるのが、「親もしんどい」ということです。

もちろん当事者の子どもが一番しんどいというのは言うまでもありません。でも、しかし、親も本当にしんどいです。人によっては子どもよりしんどさを感じるかもしれません。

子どものことでたくさんの不安を抱えて毎日毎日しんどいまま生活は続きます。そのままで仕事にも行くし家事もします。心身ともに疲れてしまって当然です。

不登校の子どもの親のしんどさ

不登校のお子さんを抱える親御さんのしんどさの根源は大きな不安と悲しみにあります。

学校に行けない事実がショック

たいていの方にとって学校に通うのは普通で当たり前なわけです。それなのに我が子は学校に行けなくなってしまった。親御さんは相当ショックでしょう。

もちろん最近不登校になる子どもが増えてきているというのは知っています。不登校の子どもたちのことを決して悪く思ったりもしていません。色んな道があっていいとそんな風にみなさん認識されていることと思います。

分かってはいるけれど、しかし、単純に、ストレートに、ショックなのです。

子どもの身に起こった出来事がショック

学校に行けないこともショックですが、そもそもお子さんの身に学校に行きたくなくなるような出来事が起こったということもすごくショックで悲しいです。

それをどう解決していけばいいのか?どう見守っていけばいいか?親にできることがありそうであまりなかったりする現実があります。

私にも悪いところがあったのかも?

もしかしたら私にも悪いところがあったのかもしれない。そんな風にご自分を責められる方もいらっしゃるでしょう。

育て方が悪かったのか?干渉しすぎたのが悪かったのか?叱ってばかりいたのが悪かったのか?と色々考えをめぐらされるでしょう。

中には配偶者に「どういう育て方をしてきたんだ!」となじられる方もいらっしゃいます。

先のことを考えると不安

また、気になるのがお子さんの未来のことです。今後どうなっていくのだろう?と先のことを考えると大きな不安が襲ってきます。

何日も授業を受けていませんし、テストもろくに受けていません。受験はどうするのかな?進学はあきらめるのかな?と不安になります。

不登校をきっかけにして大人になってもこのままずっとひきこもりになってしまったらどうしよう?とか、先のことを考え出すと不安しかなかったりします。

やっぱり人目が気になる

人目など気にしなくていいとよく言われます。私も確かにそう思います。みなさんもそう思われるでしょう。しかし、それでもやはり人目というのは気になってしまうものなのです。

周りの人にどう見えているのだろう?どう思われているのだろう?かわいそうに見えているのかな?不幸に見えているかな?と色々なことを考えてしまうとどんどん気が滅入ります。

子どものことを人に尋ねられた時どう返したらいいのか?というのもストレスです。あまり触れられたくなくて人に会いたくなくなったりします。

学校とのやり取りがしんどい

子どもが不登校になると、学校とのやり取りは親が中心にすることになります。

やり取りの中で、「できるだけ来れるように親御さんも働きかけてください」とか、「今回のテストには出てきてもらわないと進級に響きます」とか、耳の痛くなるようなことを言われたりします。

そうやって言われてしまうのは仕方ないのかもしれませんが、いつも張り詰めた心境の親御さんには重く響きます。

親にかかる心身のストレス

このようにたくさんのしんどさや不安を親御さんは四六時中抱えることになります。沈んだ重い気持ちのまま仕事に行きますし家事もします。心身のストレスが癒えないまま毎日が続いていくのです。疲れてしまうのも無理もありません。

どうすればいい?

もう疲れてしまったという時は、とりあえず自分を労わることを優先させます。

自分の時間を作る

仕事を一日は無理でも半日でもいいので休んでみるとか、仕事帰りに一人で見たかった映画を見に行くとか、ちょっとカフェに寄ってから帰るとか、何でもいいので自分のためにだけに使う時間を作ります。

たとえ気が進まなくても自分を癒す行動を実際にとってみます。心と身体は連動しているのでその行動が心を癒します。

先のことを考えすぎない

先のことを考え出すとたとえ不登校でなくても心配ばかりになります。子どもの心配をし続けるのが親ではありますが、それが行き過ぎるのも良くありません。

心配は尽きませんがとにかく今のことを気にするだけにとどめるといいでしょう。先の不安は妄想でしかないので手放します。これは親のためでもあり子どものためでもあります。

親が勝手に先のことを心配しすぎるとそれは必ず子どもに伝わり、子どもを窮屈にします。親が生んだ子どもには違いないのですが、決して一心同体ではありません。別の人格があり、別の歩みがあります。子どもを信じ尊重して親の不安の中に閉じ込めないようにします。

できる範囲で自己開示してみる

家族に問題があると多くの家庭でその事実を隠そうとします。隠すために人との接触も少なくなり、やがては孤立してしまうというパターンになることが多いです。

他人は自分たちのことをどう思っているかなんてわからないのは事実です。ですからその事実の裏を返せば、必ずしも悪く思われているわけでもないと言えます。ついつい不安が強いと悪く考えてしまいがちですが、中には応援してくれる人もいるはずです。

確かに他人に家のことを何でも話すというのは気が引けます。ですから決して何でも話さなくてもいいので話せる範囲でお子さんの不登校のことについても話してみます。

周りが冷たいとか、冷たく見えるというのは事情を知らないからです。事情を知りさえすれば敵だと思っていた人が味方になってくれたり、はたまた同じ仲間だとわかるなんてこともあります。

そうやって少しの自己開示によって人の目がそれほど気にならなくなります。

何でも話せるところを見つける

効果的なのが何でも話せるところを見つけるということです。もし身近にいる配偶者や友達に何でも話せる人がいるならばその人に思っていることを何でも話すというのもいいでしょう。

ただ、身近な人の場合、どうしても話しにくい部分が出てきてしまったり、つらい話をし続けているうちにお互いの気が滅入ってしまったりする場合があるので注意が必要です。

自治体の相談窓口

例えば自治体でも不登校支援の相談窓口があったりします。自治体によっては不登校経験者の職員と話せたり、専門家にカウンセリングを受けることもできます。

家族の会

不登校の家族の会が全国にたくさんあり、相談を受け付けたり座談会が開かれたりしています。

ホームページがあり検索したら出てくるところもありますが、出てこないところもあるようです。たいてい自治体で把握していることが多いので、家族の会にコンタクトを取りたいときは自治体に相談してみるといいでしょう。

心療内科や精神科

例えば疲れてしまって気持ちが不安定だという場合、心療内科や精神科で診察を受けるといいかもしれません。

不登校のお子さんを持つ親御さんで実際に抑うつ状態になってしまう方もいらっしゃいます。疲れてしまって何もやる気がないとか身体が動かないという場合、自分でも気づかないうちに抑うつ状態になっている可能性もあるのです。

診察の際には色々な話を聞いてもらえますし、症状に対しての様々な治療も受けられます。

その他の専門家

専門家ということでしたら他にもコーチングという手法で不登校の子どもやその親を導く専門家もいます。コーチングを受ける際にたいてい存分に話を聞いてもらえます。専門家によって様々な手法がありますが、基本的に話を聞いて考え方の癖などをつかみそれを適切に補正できるように導いてくれるイメージです。

実績のあるところでは多くの親子が救われていたりします。

専門家に話すメリット

中でもおすすめしたいのは専門家に話を聞いてもらうということです。 利害関係のない第三者でいて専門的な知識のある人に話を聞いてもらうのです。 カウンセラーでも医者でもコーチングのコーチでもいいでしょう。

そういった専門家には悩みを何でも話しやすいですし、話すうちに悩みが建設的にとらえられるようになります。

疲れて果ててしまったという時、そこには悪循環が存在したりします。友人や同じ境遇の人に心の内を話すと一時は確かに安らぎます。しかし、悪循環から抜け出すようなきっかけというのはやはり専門家の元でないとなかなかつかみにくかったりするのです。

もちろん何でも話を聞いてくれる友人や配偶者の存在は大きな力を与えてくれるので決して軽視するわけではありません。そういった近しい人にも話を聞いてもらいながら、同時に専門家にも話を聞いてもらうというのがいいでしょう。

全てをわからなくてもいい

熱心な親御さんほど疲れ果ててしまわれたりします。不登校のお子さんのことをどうにか理解して、一刻も早くつらい状況から救い出そうと躍起になられるのです。

多くの場合何か問題が起きた時はまずその原因突き止め理解するということから始めるのが正攻法になります。しかし、いくら理解しようとしてもどうしてもわからないことだってあります。それは当たり前です。生まれた時から一緒にいたはずの我が子のことですら理解できないことがあるのが当然なのです。

実は大切なのは全てを理解しようとすることではありませんし、全てに共感することでもありません。大切なのはわからなくても寄り添うということです。どうしてもわからないのに無理にわかろうとしたり、わかったふりをしたりするのはお子さんのためにも親御さんのためにもなりません。

どうかご無理の無いようにしていただけたらと思います。

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